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四川への自衛隊派遣要請 ~『戦後初』への疑問~

未曾有の大地震発生から18日、ようやく支援活動が本格化し復旧への道をたどり始めた四川ですが、中国政府がこれを契機として、一時期冷え切っていた日中関係の再構築を視野に入れていることは明らかで、インターネットでは、日本が派遣した緊急救助隊に感謝の言葉を述べるネットユーザーが続出。今までの反応からするとこちらが驚いてしまいますが、たった一日で評価がガラリと変わるということは元に戻るのも早いのではないか・・・と不安になってくるのも確かです。

そんな中、中国側から自衛隊の派遣要請があったと伝えられ、日中両国にさらなる波紋を広げています。これが実現するとしたらまさしく第二次世界大戦以降初めて日本の軍事組織が中国領内に足を踏みいれることとなり、日中関係改善の礎となるのでは・・・という意見も見られました。

香港の地元紙はこの件を以下のように伝えています。
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中国側から自衛隊の派遣を要請 童增氏:「民意は敏感だ」
『明報』 5月29日木曜日 5:10AM

日本の内閣官房長官町村信孝氏が昨日確認したところによると、中国の日本大使館は中国側から自衛隊の輸送機で物資を運送してほしいとの要請があったという。被災者救助を目的とした救援物資輸送のため、航空自衛隊を四川まで派遣していいのか、日本政府は中国の要求を検討中である。、もし要求に応じるとすれば、1945年以来日本の軍人がはじめて中国国内で任務を実行することになる。外交部新聞司官員は昨日我々の取材を受け、現在は各部門と協議中であり、結果はのちほど正式に発表するという。
中国政府による自衛隊の援助要請について、中国民間と学者の反応はそれぞれ異なるものだった。

外交部:「本日、公式発表を行う」

日本のメディアの放送によると、内閣官房長官町村信孝氏が昨日の記者会見において、中国日本大使館は先日中国側から自衛隊の輸送機で救援物資を輸送してほしいとの要請を受けたことを明らかにした。具体的な内容について、町村氏はテント、毛布などを中国の空港まで輸送するという。自衛隊はただ日本から救援物資を中国まで輸送するだけで、原則として中国国境内で活動することはない。日本政府はこの件に対してなるべく早く結論を出すつもりであるという。

「物資を輸送するだけ。国境内で活動することはない」

日本の外務省高官の話によると、外務省と防衛省は要請を受けて手配をはじめ、航空自衛隊輸送機或いは飛行機の派遣を検討しているという。もし輸送機の派遣が決定すれば、これは第二次世界大戦以来はじめて中国国内で任務を実行することになる。ニュースによると、中国への派遣の時間、規模など具体的な問題を協議するために、防衛省運用企画局長德地秀士氏、外務省アジア大洋州局中国課長秋葉剛男氏が昨日午後首相官邸に向かったことが分かった。今まで、中国から同様の要請がなかったため、日本では自衛隊を派遣するべきか否か慎重な話し合いが続いている。

学者:日中関係改善のために

このことに対し、中国人民大学国際関係学園教授時殷宏氏は「自衛隊が中国の救援活動に参加することは新しい動きであり、日中関係に積極的な作用を及ぼすことができる。救援活動は自衛隊の三大使命の一つであり、自衛隊を中国に派遣する目的は他はない。ただ人命救助のためだけだ。しかも今回がはじめての派遣ではない。以前、日中の軍艦が互いに表敬訪問をしたこともある」という。さらに氏は「民意は派遣に対し賛成するべきだ。さまざまな意見があると思うが、2005年のような反日ブームはないと思う」と語った。

しかし、中国民間釣魚台保護行動連合会会長童增氏は、「自衛隊の派遣には過敏になっている。中国国民の間では相当大きな騒ぎになり、政府は民間の不満を解消するために苦労すると思う。国際的な災害援助には主に民間や専門機関によって行われることがくき、自衛隊を要請しても必ずしも効果的とは言えないだろう」と指摘した。

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やはり「第二次世界大戦以降」などと聞くと少しびびってしまいますが、それだけ中国が「日本の」自衛隊受け入れに神経質になっているという証左なのでしょう。
いったいどうなるのかと思っていたら、次の日には派遣中止の決定が下されました。

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民間チャーター機での輸送に変更
『明報』 5月30日金曜日 8:45AM

日本のメディアによると、日本政府は救援物資の輸送を自衛隊機ではなく、民間のチャーター機で行うよう変更した。

防衛省は元々名古屋の小牧基地から、三機のC130型輸送機で二百丁のテントと約四千枚の毛布などの救援物資を中国の空港まで送り届け、中国国内で物資を被災地まで転送する予定であったという。

しかし外交部の代弁者秦剛氏曰く、「いかなる国であっても、他国から災害への援助を受けたり、或いそれを要請したりする際には、援助を提供する国の具体的な状況及びそれを受け入れる側の能力について、双方で相談するべきだ」とのことだった。

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確かに、のちのちの反応を鑑みた場合、敢えて「危険」を犯す必要はないのかもしれませんが、実際に困っているのは被災者の皆さん。
そもそも戦前の日本軍と現在の自衛隊は似て非なるものですから、「戦後初」などというキャプションをつけること自体、おかしいのかも知れませんし、「日本軍の再来だ」などと言っている人は、それこそ家のテレビで四川の窮状を観ていたりするわけで、政治的な事情で必要な物資が届かなかったり、遅れたりするのは納得が行かない気もしますが、いかがでしょうか。

2008/05/30 11:58:24      | 編集部 | Comments (0) | Trackbacks (0)
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